フェムテック用語集
妊娠20週から分娩後12週までに高血圧がみられる場合、または高血圧に蛋白尿を伴う場合で、偶発的な合併症によらないものをいう。高血圧のみの場合は妊娠高血圧、蛋白尿を伴う場合は妊娠高血圧腎症と呼ぶ。母体と胎児にとって最も影響が大きい症状は高血圧である。
出産後、母体が妊娠前の状態に回復するまでの産褥期(通常6〜8週まで)に発症しやすいうつ病をいう。からだやホルモンの急激な変化に、育児による生活の変化が重なることが背景にある。育児を一人で抱え込ませないための社会的なサポートが重要とされている。
出産後の母子を支援する産後ケア事業は、市町村や、市町村から委託を受けた事業者が実施する。形態には宿泊型、通所型、訪問型の3種類がある。令和元年の母子保健法の改正により、法律に位置づけられた事業である。
骨盤の底にあり、子宮、膀胱、直腸などの骨盤内臓器を支える役割と、排泄をコントロールする役割を担う筋肉と靱帯の総称である。出産や加齢によって緩むことがあり、尿もれや骨盤臓器脱の背景となる。
意図せず尿がもれる状態をいう。咳やくしゃみなどで腹圧がかかったときにもれるものは腹圧性尿失禁と呼ばれ、30〜50歳代に多く、出産後や更年期に悪化しやすいとされる。骨盤底筋の運動が対策の一つとして紹介されている。
骨盤内臓器を支える組織が弱くなり、子宮、膀胱、直腸などが徐々に下がってくる状態をいう。重症になると子宮が腟の外に完全に出て、歩行に影響が出ることもある。
妊娠を防ぐための方法の総称である。経口避妊薬(低用量ピル)、子宮内に装着するIUD、コンドームなどがあり、方法ごとに避妊の失敗率が異なる。理想的な使用と一般的な使用では失敗率に差があり、この指標にはパール指数(100人の女性が1年間使用した場合の妊娠数)が用いられる。
1日1錠を服用する経口避妊薬で、産婦人科で処方される。避妊の失敗率は、理想的な使用で0.3%、一般的な使用で9%とされる。排卵を抑えて出血量を減らす作用があり、同種の薬剤(LEP)は月経困難症や子宮内膜症の治療薬として保険適用されている。
避妊に失敗した可能性のある性交の後に服用する薬で、日常的な避妊法ではない。産婦人科を受診して性交後72時間以内に服用するものとされている。保険適用外で、吐き気、頭痛、めまいなどの副作用が起こることがある。
産婦人科で子宮内に装着する避妊器具である。銅付加IUDと薬剤付加IUDの2種類があり、いずれも効果は5年間とされる。避妊の失敗率は、銅付加IUDで理想的な使用0.6%・一般的な使用0.8%、薬剤付加IUDでは理想的・一般的な使用とも0.2%と示されている。
子宮頸がんを早期に見つけるための検診である。日本では20歳以上の女性を対象に2年に1回の細胞診が行われ、2024年4月からは一部の自治体でHPV検査単独法も提供されている。HPV検査単独法で陰性の場合、次回の検診は5年後とされる。
皮膚や粘膜に感染し、いぼの原因となりうるウイルスで、200種類以上の型があり、主に人から人への接触で感染する。一部の高リスク型は子宮頸がんなどの発生に関わり、子宮頸がん患者の90%以上からHPVが検出される。感染の多くは自然に排除されるが、持続感染すると前がん病変やがんに進むことがある。
腟内に常在する細菌の集まりで、その代表が乳酸桿菌である。腟内は通常、酸性に保たれており、乳酸桿菌は感染に対する防御に役立つとされる。閉経、精液、腟用製品、感染などで酸性度が下がると乳酸桿菌が減り、細菌性腟症などの感染が起こりやすくなる。
性行為(腟性交、オーラルセックス、アナルセックスを含む)によって感染する感染症の総称で、梅毒、淋菌感染症、性器クラミジア、性器ヘルペス、尖圭コンジローマ、トリコモナスなどが挙げられる。症状がなくても進行する場合がある。梅毒の報告数は2022年に2014年と比べ、男性で6.8倍、女性で12倍に増えている。
かつては健康な妊娠・出産のための妊娠前の準備を指したが、現在は性別を問わず、生涯にわたって身体的・精神的・社会的に健康であるための取り組みを指す。
※ 用語の説明は一般的な解説であり、診断・治療・法的助言ではありません。