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Glossary

フェムテック用語集

83 Terms
妊娠高血圧症候群 HDP Hypertensive disorders of pregnancy
医療・生理・妊孕性

妊娠20週から分娩後12週までに高血圧がみられる場合、または高血圧に蛋白尿を伴う場合で、偶発的な合併症によらないものをいう。高血圧のみの場合は妊娠高血圧、蛋白尿を伴う場合は妊娠高血圧腎症と呼ぶ。母体と胎児にとって最も影響が大きい症状は高血圧である。

産後うつ Postpartum depression
医療・生理・妊孕性

出産後、母体が妊娠前の状態に回復するまでの産褥期(通常6〜8週まで)に発症しやすいうつ病をいう。からだやホルモンの急激な変化に、育児による生活の変化が重なることが背景にある。育児を一人で抱え込ませないための社会的なサポートが重要とされている。

産後ケア Postpartum care
医療・生理・妊孕性

出産後の母子を支援する産後ケア事業は、市町村や、市町村から委託を受けた事業者が実施する。形態には宿泊型、通所型、訪問型の3種類がある。令和元年の母子保健法の改正により、法律に位置づけられた事業である。

骨盤底筋 Pelvic floor muscles
医療・生理・妊孕性

骨盤の底にあり、子宮、膀胱、直腸などの骨盤内臓器を支える役割と、排泄をコントロールする役割を担う筋肉と靱帯の総称である。出産や加齢によって緩むことがあり、尿もれや骨盤臓器脱の背景となる。

尿失禁 Urinary incontinence
医療・生理・妊孕性

意図せず尿がもれる状態をいう。咳やくしゃみなどで腹圧がかかったときにもれるものは腹圧性尿失禁と呼ばれ、30〜50歳代に多く、出産後や更年期に悪化しやすいとされる。骨盤底筋の運動が対策の一つとして紹介されている。

骨盤臓器脱 POP Pelvic organ prolapse
医療・生理・妊孕性

骨盤内臓器を支える組織が弱くなり、子宮、膀胱、直腸などが徐々に下がってくる状態をいう。重症になると子宮が腟の外に完全に出て、歩行に影響が出ることもある。

避妊 Contraception
医療・生理・妊孕性

妊娠を防ぐための方法の総称である。経口避妊薬(低用量ピル)、子宮内に装着するIUD、コンドームなどがあり、方法ごとに避妊の失敗率が異なる。理想的な使用と一般的な使用では失敗率に差があり、この指標にはパール指数(100人の女性が1年間使用した場合の妊娠数)が用いられる。

低用量ピル OC Low-dose oral contraceptive pill
医療・生理・妊孕性

1日1錠を服用する経口避妊薬で、産婦人科で処方される。避妊の失敗率は、理想的な使用で0.3%、一般的な使用で9%とされる。排卵を抑えて出血量を減らす作用があり、同種の薬剤(LEP)は月経困難症や子宮内膜症の治療薬として保険適用されている。

緊急避妊薬 EC Emergency contraception
医療・生理・妊孕性

避妊に失敗した可能性のある性交の後に服用する薬で、日常的な避妊法ではない。産婦人科を受診して性交後72時間以内に服用するものとされている。保険適用外で、吐き気、頭痛、めまいなどの副作用が起こることがある。

子宮内避妊システム IUS Intrauterine system / IUD
医療・生理・妊孕性

産婦人科で子宮内に装着する避妊器具である。銅付加IUDと薬剤付加IUDの2種類があり、いずれも効果は5年間とされる。避妊の失敗率は、銅付加IUDで理想的な使用0.6%・一般的な使用0.8%、薬剤付加IUDでは理想的・一般的な使用とも0.2%と示されている。

子宮頸がん検診 Cervical cancer screening
医療・生理・妊孕性

子宮頸がんを早期に見つけるための検診である。日本では20歳以上の女性を対象に2年に1回の細胞診が行われ、2024年4月からは一部の自治体でHPV検査単独法も提供されている。HPV検査単独法で陰性の場合、次回の検診は5年後とされる。

HPV(ヒトパピローマウイルス) HPV Human papillomavirus
医療・生理・妊孕性

皮膚や粘膜に感染し、いぼの原因となりうるウイルスで、200種類以上の型があり、主に人から人への接触で感染する。一部の高リスク型は子宮頸がんなどの発生に関わり、子宮頸がん患者の90%以上からHPVが検出される。感染の多くは自然に排除されるが、持続感染すると前がん病変やがんに進むことがある。

膣内細菌叢 Vaginal microbiome
医療・生理・妊孕性

腟内に常在する細菌の集まりで、その代表が乳酸桿菌である。腟内は通常、酸性に保たれており、乳酸桿菌は感染に対する防御に役立つとされる。閉経、精液、腟用製品、感染などで酸性度が下がると乳酸桿菌が減り、細菌性腟症などの感染が起こりやすくなる。

性感染症 STI Sexually transmitted infection
医療・生理・妊孕性

性行為(腟性交、オーラルセックス、アナルセックスを含む)によって感染する感染症の総称で、梅毒、淋菌感染症、性器クラミジア、性器ヘルペス、尖圭コンジローマ、トリコモナスなどが挙げられる。症状がなくても進行する場合がある。梅毒の報告数は2022年に2014年と比べ、男性で6.8倍、女性で12倍に増えている。

プレコンセプションケア Preconception care
医療・生理・妊孕性

かつては健康な妊娠・出産のための妊娠前の準備を指したが、現在は性別を問わず、生涯にわたって身体的・精神的・社会的に健康であるための取り組みを指す。

月経トラッキングアプリ Period tracking app
プロダクト・技術

月経の開始日や基礎体温などを記録し、周期や妊娠しやすい時期を推定するスマートフォンアプリである。一部の製品は医療機器として規制当局の審査を受ける。米国FDAは2024年、妊孕性をモニタリングする単体のソフトウェアアプリを、18歳以上の女性が避妊または妊娠計画に用いるものとして認可した。

ウェアラブルデバイス Wearable device
プロダクト・技術

身体に装着して体温、脈拍、心拍変動、呼吸数などの生理指標を継続的に測定する機器である。これらの指標を排卵時期の推定に応用する製品があり、米国FDAは手首装着型の機器を、妊娠を希望する場合の排卵予測の補助として認可している。ただし当該機器は避妊目的では使用できないとされている。

排卵検査薬 Ovulation test kit
プロダクト・技術

尿中の黄体形成ホルモン(LH)の濃度を調べ、排卵の時期を予測する検査キットである。LHは排卵の少し前に上昇するため、この上昇を利用して妊娠しやすい時期を推定する。LHの測定は通常は血液検査で行われ、自宅用キットでは尿が用いられる。

オンライン診療 Telemedicine
プロダクト・技術

スマートフォンやパソコンなどを使い、自宅にいながら医師の診察や薬の処方を受ける診療である。厚生労働省は、対面診療と適切に組み合わせて実施することを基本とし、原則として患者と日頃から適切な関係にある医師が行うとしている。触診などができず医師が得られる情報が限られるため、医師が不適切と判断した場合は利用できない。

遠隔モニタリング RPM Remote patient monitoring
プロダクト・技術

患者が血圧、体重、血糖値などの測定値を通信機能付きの医療機器で自ら計測し、データが自動的に医療者へ送られる仕組みである。医療者はそのデータをもとに離れた場所から病状を管理する。米国のメディケアでは遠隔生理学的モニタリングとも呼ばれる。

セルフ検査キット At-home test kit
プロダクト・技術

特定の疾患や状態を自宅で調べるための検査キットである。米国FDAは、こうした家庭用検査について、症状が出る前に状態を見つける、症状がない場合に特定の状態を見極める、既存の状態を監視して治療を調整する、といった用途を挙げている。利用にあたっては、定期的に医療者の診察を受けることも勧められている。

月経カップ Menstrual cup
プロダクト・技術

膣内に挿入して月経血を溜める、柔軟な小型のカップである。素材は主にシリコーンやゴムで、洗って繰り返し使える。米国FDAは月経カップを医療機器として規制しており、製造者には登録、品質管理、不具合や有害事象の報告などが求められる。

吸水ショーツ Period underwear
プロダクト・技術

吸水層を備え、月経血を体外で吸収する下着である。米国FDAはこれを月経用ナプキンの一種と位置づけ、体外で経血を吸収する製品として説明している。米国で販売される月経用品はすべてFDAによって医療機器として規制される。

骨盤底筋トレーニングデバイス Pelvic floor trainer
プロダクト・技術

骨盤底筋の収縮練習を支援する機器の総称である。骨盤底筋トレーニング(ケーゲル体操)は、膀胱・直腸・子宮を支える筋肉を鍛え、尿・便・ガスの漏れの予防や改善を目指す運動である。米国の国立糖尿病・消化器・腎疾病研究所は、医療者が補助手段としてバイオフィードバックや電気刺激を勧める場合があるとしている。

スマート搾乳器 Smart breast pump
プロダクト・技術

母乳を搾り出すための搾乳器のうち、アプリ連携や記録機能などを備えたものである。搾乳器は母乳育児の支援、母乳量の維持、乳房の張りの緩和などに使われ、米国FDAは搾乳器を医療機器として規制している。仕事復帰や外出などで乳児と離れる場合にも母乳を確保する手段となる。

デジタルセラピューティクス DTx Digital therapeutics
プロダクト・技術

疾患の治療を目的とした治療用アプリケーションなどのソフトウェアである。日本では医療機器プログラムの一類型として位置づけられ、2020年に国内で最初の製品が承認された。臨床的な有効性の検証を経て、医療機器として規制の対象になる。

プログラム医療機器 SaMD Software as a Medical Device
プロダクト・技術

疾病の診断や治療などを目的とした単体のプログラム(ソフトウェア)で、医療機器として規制されるものである。日本では2014年11月施行の医薬品医療機器等法により規制対象となった。医療機器としての目的を持ち、意図どおりに機能しない場合に患者や使用者の生命・健康に影響を及ぼすおそれがあるものが対象となる。

AI診断支援 AI-assisted diagnosis
プロダクト・技術

画像などの医療データをAIが解析し、医師の診断を支援する技術である。米国FDAは、AIを活用した医療機器のうち販売が認められたものを一覧として公開している。この一覧は網羅的なものではなく、承認・認可の概要などにAI関連の用語が含まれる機器を中心に収載されている。

胚培養AI AI embryo assessment
プロダクト・技術

体外受精で得られた胚の画像や動画をAIで解析し、胚の評価や移植する胚の選択を支援する技術である。米国生殖医学会の委員会意見は、胚盤胞の自動グレーディングや妊娠可能性の予測などに用いられうるとする一方、裏付けとなるデータの多くは後ろ向き研究であると指摘している。また、AIによる選択が従来の形態評価に対して有益と示した無作為化試験は限られており、慎重に進めるべきとされている。

PHR(パーソナルヘルスレコード) PHR Personal health record
プロダクト・技術

個人が自らの健康診断の結果や服薬歴などの健康情報を電子的に記録し、自身の健康管理に活用する仕組みである。総務省・厚生労働省・経済産業省は、民間事業者が健診等の情報を取り扱うPHRサービスについて、事業者が遵守すべき事項を基本的指針として示している。健診等情報は要配慮個人情報にあたる。

※ 用語の説明は一般的な解説であり、診断・治療・法的助言ではありません。